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「ぐんまフランス祭2020」

2015年09月15日

207-2 モナ・ハトゥム展(パリ・ポンピドゥー)

Bonjour


パリ・ポンピドゥーでこの夏まで開催された、
Mona Hatoum(モナ・ハトゥム)展を紹介しています。





モナ・ハトゥムの世代から下・・・
丁度1970年代は、モナだけではなく
多くの東南アジアや中東の人達が難民で世界中にのがれていて
丁度今のシリア難民でヨーロッパ中が受け入れ表明してしている状況と
多少似ているのかもしれないかな~・・・。





僕のフランス留学中の友人の中にも、
モナと同じ世代かそれより下の世代だけれど
イラン人、ベイルート人、ベトナム人、ラオス人、カンボジア人・・・
その中の多くは、元王族だったり、
元はかなり高い階級層の人達の子供が多かったな~・・・。

そしてやはり小中学校の時に難民になって、
その後、自分達の置かれた立場を主張する代弁者としてアーティストの道に進み、
モナのように、国境や抑圧、世界からの差別
様々な人権問題などを作品にして表現している人達が
数多くいるのも確かで、
ある意味、彼らの主張の代表的存在としてモナ・ハトゥムがいるような気がします。





でも、モナ・ハトゥムの作品は、そういった背景がありながらも
作品としてとても美しい・・・。








ある意味、作品という独立したその物体は
それ自体ですでに成立していて、そこに様々な思いや
政治的な意味を作者が込めたとしても
作品自体の存在が、そこでもう独立したアートとして
成立している・・・って感じでしょうか。





なかなか画像ではわかりずらいかも知れませんが・・・(笑)





日本にいると、日本という国に知らず知らずのうちに守られ、
海外に行っても、帰れる場所がいつでもあって
長い時間掛けて形成された日本の歴史に守られていることすら
感じることがない・・・・。


そんなことさえも、真摯に考えさせてくれた素晴らしい展覧会でした。



  




Posted by フランスさん at 06:00Comments(0)フランス情報